子供に習わせたいスポーツとして、意外に人気が高いのが武術(武道)です。
礼儀作法が身につくこと・姿勢が良くなること・そして何より体力がつくことなどがその理由としてあげられるようです。
ところで、一言で武術といっても色々ありますよね。
そこでこの記事では、人気の高い空手・合気道・柔道・少林寺拳法の違いについて調べてみました。
空手とは?
空手は、大正時代に沖縄から他の地方に広まったと言われています。
数多くの流派があり、防具の有無・突きや蹴りを相手に当てるか否かなどさまざまな点が異なります。
また、使う技の内容(投げの有無など)にも違いがあるとされています。
一般的な競技形式としては、技のキレや美しさを競う「型」と、相手に対して突きや蹴りを繰り出しポイントをとっていく「組手」があります。
男の子の場合は、突きや蹴りを相手に当てる「フルコンタクト空手」がおすすめです。
ただし、お腹などに技が決まることもあるので、ケガが心配な場合や女の子の場合には「ノンコンタクト空手」の方がおすすめです。
合気道とは?
合気道は、大正末期から昭和初期に創始された武道です。
突き・蹴りはほとんどなく、投げ技がメインです。
攻撃してくる相手の力を利用して相手をねじ伏せるので、護身術の側面を持ちます。
通常の練習は、二人一組で何度も型の練習を行います。
筋力を必要としないので、老若男女だれでもチャレンジできる武道です。
もちろん、未就学児でも習うことができます。
柔道とは?
柔道は、19世紀後半に作り上げられた武道です。
投げ技・固め技・関節技などがあります。
柔道にもいくつか流派がありますが、一般的に「柔道」という時は「日本伝講道館柔道」を指します。
柔道もまた、相手の力をうまく利用して体格や性別に関わらず投げ技などを決めることができます。
柔道では、ケガ防止のために受け身の練習をしっかりするので、つまずいたり転んだりした時にケガをしにくいと言われています。
柔道は全国に道場があって、引っ越しがあっても継続しやすいです。
また、子供の教育に熱心な道場も多いです。
腰を据えて一つの競技にじっくり取り組みたい、という場合には柔道がとてもおすすめです。
少林寺拳法とは?
少林寺拳法は、第二次世界大戦後に日本で創始された武道です。
突き・蹴りだけでなく投げ技や関節技もあります。
とはいえ、人を攻撃するのはあくまで補助的な目的で、本来の目的は自分の身を守って相手を抑えることです。
少林寺拳法では、色々な種類の技を習うことができます。
また、強い力を必要としないので、幼い子供や女性でも習うことができます。
全国に道場はありますが、上級の昇段試験は香川県にある総本部でしか受けることができません。
空手・合気道・柔道・少林寺拳法の違い
空手・合気道・柔道・少林寺拳法は、いずれも日本発祥の武術です。
一般的に、相手を積極的に攻めるのは空手・柔道で、合気道と少林寺拳法は護身術としての側面が強いです。
メインとなる技は、
- 空手では「突き」「蹴り」
- 合気道では「投げ技」
- 柔道では「投げ技」「固め技」「関節技」
- 少林寺拳法では「突き」「蹴り」「投げ技」「関節技」
となっています。
筋力・体力に自信がない子供や女性でも比較的はじめやすいのは、合気道や少林寺拳法です。
ガッツリ組み合って体と体の勝負を望むのであれば、空手や柔道の方が満足度は高いでしょう。
もちろん、どの競技も礼節を重んじますし、体得した技をむやみに使うことは許されません。
子供の習い事として武道を選ぶ際には、道場に子供が多いかどうか・子供が楽しそうかどうか、といったことに加えて、礼節を重んじて弱い者いじめをしない教育をしているかどうかもしっかりリサーチするといいでしょう。
まとめ
- 空手は、さまざまな流派がある。男の子にはフルコンタクト空手、女の子にはノンコンタクト空手がおすすめ。
- 合気道は、体力に自信がない子供でも取り組みやすい。
- 柔道は、引っ越しが多い場合でも継続しやすい。
- 少林寺拳法は、いろいろな種類の技を習うことができる。
心も体も鍛えられる武道ですが、お子さんに習わせる場合は送迎の負担なども考慮して、長く続けられる環境を用意してあげましょう。