インコと暮らしていると、「病気ではなさそうだけど、何かいつもと違うかな?」と感じる時があるかもしれません。
インコも人間と同じようにストレスを感じます。
この記事では、インコがストレスを感じる原因と解消法についてまとめています。
目次
インコがストレスを感じている時に取る行動
インコがストレスを感じる時に取る行動には色々なタイプがあります。
例えば、驚いた時には、反射的に身が細くなります。
気に入らないことがあると、餌をまき散らすこともあります。
パニックになると、ケージの中で暴れたり、「ギャギャギャギャギャッ」と大きな声で叫んだりします。
そこまでではないとしても、ご機嫌な時に見せる行動がなくなります。
さえずったり、しゃべったり、踊ったり、遊んだりといった行動です。
また、食欲がなくなり元気がないこともストレスが溜まっているサインだといえます。
ストレスに耐えきれなくなると、毛引き症や自咬症になってしまうかもしれません。
自分で羽毛を抜いたり、つついたりしてしまう症状です。
ひどい時には、皮膚から出血するまで傷つけてしまうこともあります。
インコがストレスを感じる原因
ストレスを感じる原因は様々です。
特に手乗りインコの場合、人間になつき、感情表現も豊かなので、よりストレスを感じることが多いようです。
以下にストレスが溜まる原因をまとめてみました。
飼い主との関係
大好きな飼い主が急にかまってくれなくなると、それをストレスに感じるようです。
また、まだ人間に慣れていないインコは、飼い主とのスキンシップを負担に感じているかもしれません。
仲良くなるためにスキンシップは不可欠ですが、インコの気持ちを考えて、徐々にならしていきましょう。
インコにとって、ケージの中に人間の手が伸びてくることは、自分より大きな壁が迫ってくるのと同じ感覚です。
もし、私たち人間に、大仏の手が迫ってきたら、どう感じるでしょうか。
きっと、つぶされてしまうのではないかと、恐怖を感じると思います。
力加減がわからない子供の手だと、ますます不安になります。
ケージに手を入れる時は指にとまれるようにゆっくり手を差し出しましょう。
飼育環境
暑すぎ、寒すぎはストレスとなります。
インコにとって適温は24~28度です。
また、一日中薄暗く日光に全く当たらない場所や、湿気が多いじめじめした場所もストレスを感じます。
さらに、エアコンの風が直接当たることも体に負担となるので、ケージの置き場所には注意が必要です。
他にも、排気ガスがよく入ってくる窓際や、テレビの横などの騒音がある場所も、インコにとってストレスがかかります。
同居の他のペット
犬や猫など、他の動物をペットとして飼っている場合、一見仲が良さそうに見えても、インコにとってはストレスとなっている可能性があります。
本来、自然界では仲良くできないはずですので、緊張しているかもしれません。
その他
インコは大きな音に驚いて、それがストレスとなることもあります。
例えば、掃除機の音や食器が割れる音、怒鳴り声などです。
さらに、つがいや仲間のインコとの死別も大きなストレスとなります。
インコは「死」を理解することはできませんが、急に仲間がいなくなった変化に対して不安を感じるようです。
インコのストレス解消・発散方法
それではここからインコのストレス解消方法をご紹介していきます。
ご自身の愛鳥にストレスを与えてしまったな、と感じた時はしっかり発散させてあげましょう。
えさの皮むき
インコはくちばしで皮をむく作業が大好きです。
普段の餌を皮付きシードにしたり、粟穂をあげると喜んで食べます。
粟穂はカロリーが低いので、常時あげることができます。
日光浴
「おひさまを浴びるのはいい気持ち」と感じるのはインコも同じです。
ただし、日光浴をさせるために、ベランダや庭などの外に出すのはやめてください。
外には、猫やカラスなどの天敵に襲われる危険があるので、せっかくのストレス解消の機会が、逆にストレスとなってしまいます。
飼い主との良好な関係
飼い主がインコをかわいがってあげることが大切です。
愛情が伝わるように、一緒に遊んであげましょう。
安全なおもちゃなどを使うと、遊びの幅が広がります。
そのあとインコから離れる時には、急にいなくなるのではなく、声をかけてあげてください。
特に仲間との死別によるストレスの場合、インコは仲間を突然失った不安を感じていますので、コミュニケーションを増やしてその不安を少しでも解消することが良いフォローとなります。
飼い主がストレスを与えないように気を付けること
インコにとって心地の良い住みやすい環境を用意してあげることが、何より大切です。
一日の寒暖差が15度以上ある場合には、ペットヒーターや毛布でカバーするなど、保温してあげましょう。
ケージを置く場所は、一日の温度差が少なくて朝日があたり、人がいる時間が多いリビングが理想的です。
他の種類のペットとは違う部屋で飼育することをおすすめします。
また、掃除機などの大きな音が出る場合は、可能ならインコを別の部屋に移動させてあげてください。
または、ケージに毛布を掛けて、騒音を和らげてあげることもできます。
インコの様子をチェックしてストレスの原因を突き止めよう
- インコもストレスを感じることがある。
- ストレスが溜まりすぎると、深刻な症状につながるので、注意が必要。
- なるべく暮らしやすい環境を整えてあげることが大事。
「ストレス」と一口に言っても、その原因や度合いは様々です。
順応していくことができるものもあれば、毛引き症などの自傷行為につながるものもあります。
もし、インコの様子がいつもと違っていたら、原因を突き止めて、取り除いてあげましょう。