雑学・豆知識

竹と笹の違いって何?

竹・笹

植物のなかには、見分けが難しいものがたくさんあります。

その一つが「竹」と「笹」です。

昔話や童謡にも出てくる「竹」「笹」は、日本人にとって身近なものですが、その違いをはっきり知っている人は少ないと思います。

そこでこの記事では、知っているようで知らない「竹」と「笹」の違いについて調べました。

竹とは?

「竹」は、イネ目タケ科タケ亜目の植物です。

英語では“banboo”ですが、海外の竹と日本の竹は似て非なるもののようで、厳密に分けたい場合は「take(タケ)」と訳されるそうです。

「竹」の語源は「高い」あるいは「丈」とされており、その名のとおり大きく成長するものがほとんどです。

もっとも、成長しても高さ2mほどにしかならない「オカメザサ」という種類の竹もあるため、大きさは判断基準にはなりません。

竹は、大きさだけではなく、茎を包む皮や葉脈の走り方、枝の生え方にも特徴があります。

竹は、ご存じのとおりタケノコが成長したものです。

成長に伴い、皮がはがれて落ちるため、茎には節があるものの皮は残っていません。

また、葉脈は平行ではなく格子状になっています。

そして、枝は茎の節部分から2本しか生えません。

ちなみに、竹の花が咲くのは120年周期といわれています。

笹とは?

「笹」も、イネ目タケ科タケ亜目の植物です。

英語には笹に該当する言葉がなく、海外でも“sasa(ササ)”と呼ばれているそうです。

「笹」の語源は「ささやか」の「ささ」といわれています。

竹に比べて小ぶりですが、「メダケ」という種類の笹は最大8mまで成長します。

やはり、名前と大きさは、判断基準になりませんね。

笹は、竹と異なり成長しても皮が落ちないため、節の部分に皮が残るのが大きな特徴です。

そして、葉脈は平行。
枝は節の部分から5~6本ほど生える場合がほとんどです。

なお、笹の花が咲く周期は60年といわれています。

竹と笹の違い

分類 イネ目タケ科タケ亜目 イネ目タケ科タケ亜目
英語 banboo、take sasa
大きさ 大きめ(例外あり) 小さめ(例外あり)
残らない 節の部分に残る
葉脈 格子状 平行
節から生える枝の数 2本 5~6本
花が咲く周期 120年 60年

見た目で判断する場合は、皮や枝の生え方に注意してみましょう。

なお、竹や笹を素材として扱う場合、茎の部分を「竹」、葉の部分を「笹」と呼ぶこともあるようです。

たしかに、葉脈の走り方や皮の有無で使い方は大きく変わらないため、合理的な分類といえますね。

まとめ

まとめ
  • 竹は、イネ目タケ科タケ亜目の植物。節に皮が残らず、1つの節から2本しか枝が生えない。
  • 笹も、イネ目タケ科タケ亜目の植物。節に皮が残っていて、1つの節から5~6本の枝が生える。

ちなみに、パンダは竹も笹も食べるそうです。

彼らが竹や笹を大量に食べるのは、好きだからではなく、たくさん食べないと栄養分を十分に吸収できないからだそうです。

生命力の強い竹や笹は、野生の動物にとって欠かせない食物源なのかもしれませんね。