ツツジといえば、春先から初夏にかけて咲くピンクや白のかわいらしい花ですよね。
しかし、「ツツジとサツキは何が違うのかわからない」とか、「シャクナゲってツツジやサツキに似ているけど、仲間なの?」と思っている方も多いことでしょう。
そこで、この記事では見た目がよく似ているツツジ・サツキ・シャクナゲの違いと見分け方について解説します。
ツツジとは?
ツツジとは、ツツジ科ツツジ属の植物の総称です。
花が咲くのは3~5月ごろ、花の色はおもに白やピンク、赤紫などです。
葉の表面には細かい毛が生えていて、光沢はありません。
雄しべの本数は5~10本。
一つのつぼみに3輪の花がつきます。
サツキとは?
サツキは、ツツジの一種です。
実は“サツキツツジ”と呼ぶのが正しいそうです。
サツキの花が咲くのは5~7月ごろ、花の色は赤色が多いです。
ツツジやシャクナゲに比べて花が肉厚なのも、特徴の一つです
サツキの葉はツツジとは異なり、表面に光沢があります。
雄しべの本数は5本のものが多く、一つのつぼみに1~3輪の花がつきます。
シャクナゲとは?
シャクナゲも、ツツジの一種です。
シャクナゲが咲くのは4月ごろで、花の色は濃いピンクが多いようです。
シャクナゲは、葉の裏に細かい毛が生えています。
雄しべの本数は10~14本程度。
花は5~10輪が密集して咲くため、とても華やかです。
ツツジ・サツキ・シャクナゲの違い
ツツジ・サツキ・シャクナゲはどれもツツジの仲間です。
見た目はよく似ていますが、特徴は微妙に異なります(下表参照)。
ツツジ | サツキ | シャクナゲ | |
開花時期 | 3~5月頃 | 5~7月頃 | 4月頃 |
花の色 | 白・ピンク・赤紫など | 赤など | 濃いピンクなど |
葉の特徴 | 葉の表面に毛が生えている 光沢はない 寒くなると葉が落ちてしまう (落葉樹) |
光沢がある 寒くなっても葉は落ちない (常緑樹) |
葉の裏側に毛が生えている 寒くなっても葉は落ちない (常緑樹) |
雄しべの数 | 5~10本 | 5本のものが多い | 10~14本程度 |
花の咲き方 | 1つのつぼみに3輪 | 1つのつぼみに1~3輪 | 5~10輪が密集して咲く |
もっとも、最近は品種改良が進んで花の特徴だけでは見分けのつかないものも増えています。
迷う場合は、葉の様子や雄しべの数などから判断するようにしましょう。
まとめ
- ツツジは、ツツジ科ツツジ属の植物の総称。葉に光沢がない。
- サツキは、ツツジの一種。葉に光沢がある。
- シャクナゲは、ツツジの一種。葉の裏側に毛が生えている。
公園などで見かけたら、そっと葉っぱを観察してみましょう。
ツツジだと思っていたのが実はサツキだった、といった発見があるかもしれません。