ミントとハッカ。
ガムに含まれる清涼成分として、また、料理のアクセントとしてもよく使われるハーブですね。
「ミント」を日本語でいうと「ハッカ(薄荷)」であることは、ご存じの方も多いと思います。
しかし、両者が違うものを指す場合もあるのです。
いったい、どういうことなのでしょうか。
この記事では、身近なハーブとしてよく知られているミント・ハッカの違いを解説します。
ミントとは?
「ミント」とは、「シソ科ハッカ属の総称」です。
ミントには非常にたくさんの種類がありますが、大きく3つに分けられます。
そのひとつが、日本に自生する「ジャパニーズミント(二ホンハッカ)」です。
清涼成分であるメントールを豊富に含み、ハッカ油などに使われます。
ガムや歯磨き粉のフレーバーに使われるのは、「ペパーミント(セイヨウハッカ)」です。
ただし、メントールの量はジャパニーズミントより少なめです。
食用によく使われるのは、「スペアミント(オランダハッカ、あるいはミドリハッカ)」です。
メントールの量が少なく、甘い香りを持つカルボンと呼ばれる成分が多く含まれるのが特徴で、飲み物の味付けやサラダ・肉料理にアクセントとして添えられることもあります。
ハッカとは?
「ハッカ」はミントの和名としても用いられますが、「ジャパニーズミント(二ホンハッカ)」を指す言葉としても使われます。
ちなみに、メントールの含有量が多いジャパニーズミントは、「クールミント」という別名で呼ばれることもあります。
なお、ジャパニーズミントからとれるメントールの量はたった2%。
100㎏の葉を用いても2㎏しかとることができません。
葉から清涼成分を抽出して運ぶと軽くて済むことから、「薄荷」という名前が付いたといわれています。
ミントとハッカの違い
ミントは、シソ科ハッカ属の総称です。
ハッカはミントの和名ですが、狭義では日本に自生するジャパニーズミント(ニホンハッカ)を指します。
つまり、ミント≧ハッカということになります。
ハッカ(ジャパニーズミント)は清涼成分を多く含み、ハッカ油の抽出などによく用いられます。
ミントの一種、ペパーミントはガムや歯磨き粉のフレーバーに、甘い香りを持つスペアミントは料理によく使われます。
いずれも、私たちの身近にある親しみ深いハーブといえるでしょう。
まとめ
- ミントは、シソ科ハッカ属の総称。ジャパニーズミント・ペパーミント・スペアミントの3つに分類されることが多い。
- ハッカは、ミントの和名。ジャパニーズミントのみを指すこともある。ペパーミント・スペアミントより清涼成分を多く含む。
ミントは育てやすいハーブで、庭植えにした場合は水やり不要、肥料もほとんどいらないようです。
ただし、地下茎でどんどん増えるので、増やし過ぎないように注意しましょう。