「溶き卵を加熱調理してできるもの」といえば、炒り卵やスクランブルエッグを思い浮かべる人も多いと思います。
ところで、炒り卵とスクランブルエッグの違いって何なのでしょうか。
「炒り卵=和風」「スクランブルエッグ=洋風」といった点以外に違いはあるのでしょうか。
この記事では、似ているけれど実はまったく別の料理である「炒り卵」と「スクランブルエッグ」の違い、そして意外なつながりがある「オムレツ」との関係について解説します。
炒り卵とは?
「炒り卵」は、「溶き卵を塩や砂糖で調味し、パラパラの状態になるまでしっかり火を通した和食」です。
みりんやしょう油で調味することもあります。
レシピにもよりますが、油は基本的に使いません。
炒り卵よりも「そぼろ卵」といったほうがイメージしやすいかもしれませんね。
スクランブルエッグとは?
「スクランブルエッグ」は、「溶き卵に牛乳や塩・コショウなどを混ぜ、半熟状に仕上げた洋食」です。
通常は、マーガリンやバター、食用油などをフライパンで熱してから卵を入れて作ります。
とろっとした食感が特徴で、単品で食べるだけではなく、パンにのせたりはさんだりすることもあります。
オムレツとは?
日本でいうオムレツは半月状あるいは紡錘形の卵焼きですが、欧米では溶き卵を加熱調理したもの全般を「オムレツ」という場合があります。
つまり、炒り卵もスクランブルエッグも、オムレツの一種というわけですね。
さらに言うならば、だし巻き卵・かに玉・キッシュなども、すべてオムレツということになります。
ある意味、非常にワールドワイドな言葉といえるかもしれません。
炒り卵・スクランブルエッグ・オムレツの違い
炒り卵は、和風に調味した溶き卵をパラパラになるまで加熱調理したものです。
スクランブルエッグは、洋風に調味した溶き卵を加熱調理し、半熟状に仕上げたものです。
オムレツは、溶き卵を加熱調理したもの全般を指します。
炒り卵とスクランブルエッグのもっとも大きな違いは、仕上がりです。
水分を飛ばしつつふんわりと炒り上げるのが炒り卵、水分を残してとろっとした食感に仕上げるのがスクランブルエッグです。
ただし、炒り卵には半熟状に仕上げる「びしょ玉」あるいは「半炒り」と呼ばれる調理法もあるようです。
そのため、見た目だけで炒り卵とスクランブルエッグを見分けるのは難しいかもしれません。
まとめ
- 炒り卵は、溶き卵を調味してパラパラになるまで加熱調理したもの。和食。
- スクランブルエッグは、溶き卵を調味して加熱調理し、半熟状に仕上げたもの。洋食。
- オムレツは、溶き卵を加熱調理したもの全般を指す。
例外もありますが、仕上がりがパラパラならば炒り卵、半熟状ならばスクランブルエッグでまず間違いないでしょう。
どうしてもわからなかったら「オムレツ」と言っても良いですが、日本人のイメージするオムレツと炒り卵・スクランブルエッグはかなり違うので、言う相手を選ぶほうが良いかもしれませんね。