森の中の木から木へ滑空して移動する小動物、といえば何を思い浮かべますか。
おそらく、多くの方が「モモンガ」あるいは「ムササビ」と答えるでしょう。
ところで、モモンガとムササビの見分け方をご存じでしょうか。
両者は似ているようで、意外に違うところが多いのです。
この記事では、大きさもしっぽの形もまったく違うモモンガとムササビの違いについて調べました。
モモンガとは?
モモンガは、リス科の夜行性動物です。
ペットとして販売されている「フクロモモンガ」とよく混同されますが、フクロモモンガは有袋類なのでまったく別の生き物です。
日本にいるモモンガは、「エゾモモンガ」と「二ホンモモンガ」のみです。
大きさは15~20cmほど、体重は200gほど。
しっぽは平べったい形をしています。
そして、滑空するときに欠かせない飛膜は、前脚と後ろ脚の間にあります。
体が小さく、飛膜もそれほど大きくないので、飛距離は20~30m程度。
寿命は5年程度とされています。
ムササビとは?
ムササビも、リス科の夜行性動物です。
モモンガは世界各地にいますが、ムササビがいるのは日本だけです。
大きさは30~50cmほど、体重は700~1,500gほどなので、モモンガよりかなり大きめです。
しっぽは太くて長く、リスのしっぽによく似ています。
また、ムササビの飛膜は非常に大きく、前脚と後ろ脚の間だけではなく、後ろ脚からしっぽにかけても広がっています。
飛距離は30~120m程度。
体が重い分、スピードも速いようです。
そして寿命は約10年とされています。
なお、ムササビの顔には額から頬にかけて白い帯のような毛が生えています。
これはモモンガにはない特徴です。
モモンガとムササビの違い
モモンガとムササビの違いを、見た目に絞ってまとめてみました。
モモンガ | ムササビ | |
大きさ | 15~20cm | 30~50cm |
しっぽ | 平べったい | 太くて長い |
飛膜 | 前脚と後ろ脚の間のみ | 前脚と後ろ脚の間 後ろ脚からしっぽにかけて |
顔の模様 | なし | 額から頬にかけて 白い帯のような毛が生えている |
ちなみに、滑空している姿を下から見ると、モモンガは四角く見えてムササビは五角形に見えるそうです。
飛膜の付いている場所が違うため、飛んでいる姿も違って見えるんですね。
まとめ
- モモンガは、山林を滑空する手のひらサイズの小動物。顔は黒い。
- ムササビは、山林を滑空する子猫サイズの小動物。顔に白いラインが入っている。
ムササビは乱獲により数が減ってしまい、絶滅危惧種に指定されているそうです。
運よく見つけても捕まえたりせず、そっとしておいてあげてくださいね。