おぼろ昆布もとろろ昆布も、昆布を削ったものであることは多くの人が知っているでしょう。
また、見た目も若干異なるため、外観から二つを見分けられる人もいます。
では、おぼろ昆布ととろろ昆布は、何が違うのでしょうか。
この記事では、ふわふわでおいしいおぼろ昆布ととろろ昆布の違いについてまとめました。
おぼろ昆布とは?
おぼろ昆布は、昆布の“面”を職人さんがていねいに削り上げて作るものです。
削られた昆布は非常に薄い帯状で、ヒラヒラしています。
厚さは0.04mm程度と非常に薄いですが結構丈夫で、おにぎりなどに巻き付けて食べる場合もあります。
おぼろ昆布を作るためには、肉厚ででこぼこの少ない、つまり傷の少ない昆布が必要です。
必然的に昆布の中でも等級の高いものが選ばれ、これを職人さんが手作業で削るため、値段が高めになります。
とろろ昆布とは?
とろろ昆布は、昆布を何枚も重ねてプレスし、側面を機械で削って作るものです。
とろろ昆布を広げると木目のような筋が見えますが、その1本1本が昆布の側面なのです。
とろろ昆布も薄い帯状になっていることが多いですが、こちらは手で簡単にほぐせます。
とろろ昆布は、おぼろ昆布より等級の低いもので作られる場合が多いようです。
機械での大量生産も可能なので、おぼろ昆布よりも低価格な場合が多いです。
おぼろ昆布・とろろ昆布の違い
おぼろ昆布は、昆布の面を職人さんが削り上げて作るものです。
肉厚で傷の少ない等級の高い昆布から手作業で削りだすため、値段は高めです。
また、意外と破れにくいため、おにぎりなどに巻くこともできます。
一方、とろろ昆布は、何枚もの昆布をプレスし、側面を機械で削ったものです。
機械による大量生産が可能で、昆布に傷があっても問題なく作れるため、値段はおぼろ昆布より安めです。
そして、とろろ昆布も帯状になっていますが、手で簡単にほぐすことができます。
つまり、おぼろ昆布ととろろ昆布は、食感や見た目だけではなく、作り方や昆布の等級まで異なる食べ物ということになります。
まとめ
- おぼろ昆布は、昆布の面を職人さんが削ったもの。値段は高め。
- とろろ昆布は、大量の昆布をプレスして側面を機械で削ったもの。値段は低め。
違いがわかると、それぞれの食感の違いも理解できます。
なお、おぼろ昆布もとろろ昆布も、幼い子どもにとっては食べにくいもののようです。
子どもに食べさせる場合は、汁がまわりに飛び散ったり、昆布が口のまわりに張り付いたりするのを覚悟しておきましょう。