インコが吐き戻しをしていると心配になるかもしれません。
どんな原因があるのでしょうか?
この記事では、インコの吐き戻しの原因と対処法についてまとめています。
是非参考にしてくださいね。
目次
インコの吐き戻しの原因
インコの吐き戻しの原因は、大きく分けて以下の3種類が考えられます。
- 一過性の吐き戻し
- 繁殖に関連した吐き戻し
- 病気の吐き戻し
1つずつ解説していきますね。
一過性の吐き戻し
一回しか吐いていなかったり、吐いた後すっきりした顔をして餌を食べていたりした場合、一過性の吐き戻しだといえます。
何かが引っかかったり、不味いものを食べてしまったと思ったりしたと考えられます。
繁殖に関連した吐き戻し
インコは発情期に餌を吐き戻してプレゼントします。
つがいであれば、主にオスがメスに吐き戻しをしています。
愛情表現なので、この吐き戻しも心配いりません。
仲の良い同性同士でも、吐き戻しのプレゼントをすることもあるようです。
また、育すう期のメスがヒナに餌を吐き戻す行為も正常な吐き戻しです。
つがいやヒナがいなくても、発情期や育すう期に分泌するホルモンの影響によって吐き戻しをすることもあります。
これらの吐き戻しには特徴があるので、観察して見分けることができます。
- 一ヵ所に吐き戻している。
- おもちゃ(特に、鏡や鳥の形のおもちゃ)や自分の体(脚や肩)に吐き戻している。
- 体重の減少や食欲不振がない。
- 発情期特有の他の行動も見られる。
病気の吐き戻し
吐き戻しは、人の場合と同じく、異物を飲み込んだ際に排出するための防御機能です。
また、平衡感覚の異常により吐き戻すこともあるようです。
しかし、吐き出せない原因による時には、吐き戻しが長く続き、病気の可能性が高いといえます。
インコの吐き戻しに病気の可能性はある?
先に記述した通り、インコの吐き戻しには問題のない場合もあります。
しかし、病気の可能性もありますので、インコの様子をよく観察することが大切です。
吐出か嘔吐かを確認する
まず、吐出か嘔吐かを確認する必要があります。
顔がべたべたになっていたり、ケージの横壁に餌が張り付いたりしている場合、吐き散らしていると考えられますので、嘔吐だといえます。
嘔吐は病気の症状である可能性が高いです。
インコの様子をチェック
また、インコが気持ち悪そうにしていたり、膨らんだりしているようであれば、なにかの病気に感染して炎症を起こしているかもしれません。
糞もチェック
さらに、糞も観察しましょう。
胃からの出血があると糞が黒い場合があります。
餌がツブツブのまま出ている時は、砂嚢(さのう)の機能不全です。
胃に何かしらの吐き戻しの原因がありそうだと推測できます。
可能性のある病気を以下にまとめます。
- トリコモナス症…トリコモナスという寄生虫に感染。口腔からそのうまでの粘膜を荒らす。
- カンジタ症…真菌の一種であるカンジタによる感染。元々鳥のお腹にいるが、増え過ぎたり、菌糸が伸びて消化管粘膜を荒らすことがある。
- マクロラブダス症…真菌の一種であるマクロラブダスによる感染。胃炎を起こす。
これらは、吐き戻しの際に考えられる代表的な病気です。
他にも、糞がビリジアン色の場合、鉛中毒症が考えられます。
さらに、消化器官の肥大により、他の臓器を圧迫し吐き気を催している可能性もあります。
インコの吐き戻しをやめさせる方法
まず原因を突き止めて、それに見合った対処をしていくことが必要です。
繁殖に関係している吐き戻しの場合
相手がいて発情や育すうをしている場合、自然の吐き戻しなので、温かく見守ってあげることができます。
しかし、相手がいないのに吐き戻しばかりしていると、栄養を摂取できず、弱ってしまうかもしれません。
発情することは自然なことですが、あまりにも発情過多なら、抑制する必要があります。
- 巣箱や巣材を見せない
- 過剰になでたり声をかけたりしない
- 鏡や鳥の形のおもちゃを撤去する
などして、発情を抑制する環境に整えてあげましょう。
病気の吐き戻しの場合
病気の場合は、鳥を診ることができる動物病院に連れて行き、治療してもらいましょう。
その際には、病状の重さと推移を記録してあるとよいと思います。
また、毎日体重を量って記録してください。
日頃から体重を記録していれば、そのインコのコンディションが分かります。
インコの様子をよく観察し、適切な対処をしましょう
- インコの吐き戻しには、一過性の吐き戻し・繁殖に関連した吐き戻し・病気の吐き戻しの3種類ある。
- 繁殖関連の吐き戻しは、問題ない。でも、異常な場合は発情を抑制しよう。
- 吐き戻しは病気の可能性もあり。病院で適切な治療を受けよう。
吐き戻しを見つけると、不安になるかもしれません。
しかし、問題のない吐き戻しがあることも念頭においていてください。
落ち着いてインコの様子をよく観察し、必要な対処をしてくださいね。