野生の鳥は毎日太陽の光を浴びて暮らしています。
特に晴れた日のお昼は木や電線にとまって、気持ちよさそうに日光浴をしています。
室内で飼っているインコたちにも日光浴は必要なのでしょうか?
この記事では、インコの日光浴の必要性と正しいやり方についてまとめていますので、参考にしていただければ幸いです。
目次
インコに日光浴は必要?
結論から言うと、必要です!
なぜならインコは、カルシウムの吸収を促進し骨の形成を助けるビタミンD3を、日光浴によって合成するからです。
ビタミンD3が不足すると、カルシウムの代謝に問題が起こることがあります。
例えば、以下のような病気が挙げられます。
- くる病/骨軟化症…骨が変形したり曲がったりしたり、骨折しやすくなる病気。また、骨が変形することによって、胸部が圧迫されることで、呼吸が速くなる。骨格が変形するので、歩行異常もみられる。
- 卵秘/卵詰まり…卵が卵管に詰まる病気。
- 骨折
- 骨粗しょう症
また、全く日に当たらないでいると、換羽がうまくできずに、つやのないバサバサの羽になります。
さらに、日光不足によるストレスから毛引き症・自咬症を発症する可能性が高くなります。
他にも、日が当たらないということは、ケージにカビが生えやすくなるので、結果として、インコの健康を害してしまうかもしれません。
つまり、インコの飼育に日光浴は欠かせません。
インコの日光浴はどれくらいの頻度でやるべき?
先に述べたように、インコの健康に密接に係わることですので、毎日日光浴できるのが理想的です。
毎日といっても、飼い主が特別何かをしなければならないということではありません。
ケージの置き場所を工夫してあげるだけで、インコが毎日日光浴できる環境を整えてあげることができます。
明るい窓際で、1日30分程度、日光浴をさせてあげましょう。
インコが日光浴をするのにおすすめの時間
理想は朝日を浴びることです。
インコは夜明けとともに活動を始めますから、朝日を浴びると健康的です。
それで、一日中暗い部屋ではなく、昼と夜が分かるようなお部屋にケージを置いておくのがおすすめです。
そうすれば、太陽が出ている時間は、カーテン越しに日光浴ができます。
屋外での日光浴の時間は短時間で十分です。
夏は気温が高過ぎますし、冬は寒すぎますので、屋外での日光浴は控えた方がよいと思います。
インコの日光浴のやり方
基本的には、ケージを日当たりの良いお部屋に置くことで、日光浴ができます。
直射日光ではなく、カーテン越しの柔らかい光がポカポカあたるとよいと思います。
また、時々ベランダや庭に出してあげることもできます。
その際には、ケージ全体が直射日光にあたるのを避けるために、半分は布で覆うなどして、必ず日陰を作ってあげましょう。
心地がいいときは、目をつむってうたた寝をしたり、羽繕いをしたりしています。
しかし、脇をあげて、口をパクパクさせている時があります。
そのような行動が見られたら、風が通っているか、気温が高くなりすぎていないかを確認しましょう。
インコにとって、暑いときのサインだからです。
見逃さないようにしましょう。
インコが日光浴をする時の注意点
日光浴で最も気を付けなければならないのが、日射病です。
直射日光の当たるところにケージ全体を置いてしまうと、インコは逃げ場がなく、日射病になってしまう危険があるので、注意しましょう。
日射病とは、長時間直射日光に当たっていたり、高温の場所にいたりすることで、体温調節ができなくなり、体温が上昇してしまう症状。
脱水症状が深刻化すると脳障害が起き、最悪の場合、死に至るケースもある。
また、ベランダや庭などの屋外に出す場合、天敵である猫やカラスには、十分気を付けてください。
時々、玄関先にケージを出しているおうちを見かけますが、飼い主さんが見当たらないと、とても心配になります。
万が一、襲われてしまってからでは遅いので、飼い主の目が届かない状況では、無理をして屋外に出す必要はないと思います。
健康のため欠かさず日光浴をさせてあげましょう
- インコに日光浴は必要!ビタミンD3を合成する大切な時間。
- 日当たりの良い窓辺にケージを置こう。カーテン越しの日光浴でOK。
- 屋外で日光浴をさせる場合には、日射病や、猫・カラスに注意。
インコにとって、日光浴は健康の秘訣です。
欠かさずに日光浴させてあげましょう。
日光浴を気持ちよさそうにしているインコを見ると、幸せな気持ちになります。
おひさまを浴びた後のインコは、ふわふわして、とてもいい匂いがします。
ぜひ、インコとあったかい時間を過ごしてください。