毎年いくつも上陸する台風。
最近は風や雨の強いものも多く、大きな災害の原因になることもありますよね。
ところで、同じように災害の原因となるハリケーンやサイクロン、トルネードは、日本に被害をもたらすことはないのでしょうか?
台風とこれらの違いは何なのでしょうか?
この記事では、恵みでもあり驚異でもある4つの自然現象について調べてみました。
台風とは?
台風とは「北西太平洋(赤道より北・東経180度より西の領域)または南シナ海に存在する熱帯低気圧のうち、最大風速が秒速およそ17メートル以上のもの」です。
ざっくり言うと、北半球の日付変更線からユーラシア大陸の間にある強い熱帯低気圧が「台風」なんですね。
ハリケーンとは?
ハリケーンは「北大西洋・カリブ海・メキシコ湾および西経180度より東の北東太平洋に存在する熱帯低気圧のうち、最大風速が秒速およそ33メートル以上のもの」です。
つまり、南北アメリカ大陸の周辺海域にある強い熱帯低気圧が「ハリケーン」ということになりますね。
サイクロンとは?
サイクロンは「北インド洋に存在する熱帯低気圧のうち、最大風速が秒速およそ17メートル以上のもの」です。
ちなみに、オーストラリア周辺の太平洋南部にあるものも、サイクロンに含まれるそうです。
インド周辺の海域とオーストラリア周辺海域にある強い熱帯低気圧が「サイクロン」ということですね。
トルネードとは?
トルネードは「北アメリカ大陸の主に中南部で発生する非常に大きな竜巻」です。
直径100~600メートルほどで、数分から10分程度で消滅します。
トルネードは、他の3つとはまったく性質が異なるものなのですね。
ちなみに、海上で発生するものは「ウォータースパウト」と呼ばれ、トルネードとは区別されています。
台風・ハリケーン・サイクロン・トルネードの違い
台風・ハリケーン・サイクロンは、強い熱帯低気圧です。
発生した場所ではなく、「存在する場所」で名称が決まります。
たとえば、日付変更線以東で発生しても、日付変更線以西に移動してきたら「ハリケーン」から「台風」へと名称が変わります。
台風とサイクロンは最大風速の下限が毎秒17メートル程度ですが、ハリケーンは最大風速の下限が毎秒33メートル程度とかなり強めです。
位置 | 風の強さ | |
---|---|---|
台風 | 北半球の日付変更線からユーラシア大陸の間 | およそ毎秒17メートル以上 |
ハリケーン | 南北アメリカ大陸の周辺海域 | およそ毎秒33メートル以上 |
サイクロン | インド・オーストラリアの周辺海域 | およそ毎秒17メートル以上 |
トルネードは、主に北アメリカの中南部で発生する非常に大きな竜巻です。
寿命は短いですが中心付近の最大風速が秒速100メートルを超えるので、大きな被害が発生することが多いです。
まとめ
- 台風は、北半球の日付変更線からユーラシア大陸の間にある最大風速がおよそ毎秒17メートル以上の熱帯低気圧。
- ハリケーンは、南北アメリカ大陸の周辺海域にある最大風速がおよそ毎秒33メートル以上の熱帯低気圧。
- サイクロンは、インド・オーストラリアの周辺海域にある最大風速がおよそ毎秒17メートル以上の熱帯低気圧。
- トルネードは、北アメリカ大陸中南部の陸上で発生する大きな竜巻。中心付近の最大風速は秒速100メートルを超えると言われる。
台風・ハリケーン・サイクロンの名称は位置によって変わるので、日本には台風しか来ないのですね。
いずれにせよ、シーズン前にライフラインの確保はしておきましょう。