ハムスターを飼っていると、床材を食べている瞬間を目撃することがあると思います。
調べてみると割とよくあることみたいですが、床材によっては危険な行為だということをご存知でしたか?
そこでこの記事では、ハムスターが床材を食べる原因とその対処法をご紹介します。
目次
ハムスターが床材を食べる原因と対処法
栄養が足りていない
ウッドチップの例を代表に挙げれば、ハムスターが床材を食べる原因として、「栄養が足りていない」ことが考えられます。
足りない栄養分を自分で補うために野生下でも木を食すことがあります。
- 成長段階に合わせ普段のエサの量を見直す(勿論肥満にならない程度に)
- 補助的にミルワームなどを与えてみる
などの対策を取りましょう。
食べているように見えるだけ
そして食べているように見えて、実は床材をハウスに運んでいることもあります。
この場合、寒くなる時期の床材の量は厚めにし(最低もぐれる程度が理想)、ハウス内の床材の量を見直しましょう。
多すぎれば自分で出します。
素材次第で歩きにくいこともあるので適宜調整します。
ハムスターが床材を食べるのは危険!?
一口二口でしたが、明らかに食べていました。
十分にエサは与えているはずなのですが……。
獣医さんに相談したところ、ハムスターは草食より雑食性の動物なので、少量であれば基本的には問題ないと言われました。
また、ハムスターは食事管理が得意で、自分の体調や栄養に合ったものを優先的に食べるようです。
少量であれば問題ない
まず食物素材の「コーンチップ」でしたら問題ないでしょう。
床材としてのメリットは、アレルギーの心配がない、吸水性があるということ。
デメリットは高価でペットショップでも取り扱いが少ないです。
また、あくまで「食品素材」のため、トイレの掃除を怠ると、カビや腐敗のリスクがあるので、他の床材より一層気を付けるようにする必要があります。
一番メジャーである「ウッドチップ」は野生のハムスターは食糧に困った時、木の皮を食べるそうなので、ごく少量の誤飲であれば消化できるので問題ないようです。
細かくしたウッドチップの方が、誤飲しても消化しやすいだけではなく、広葉樹は針葉樹より繊維が短いため、分解しやすいそうです。
食べると危険な床材
では危険がありそうな素材を挙げていきましょう。
チモシー
うさぎと同様、歯を削る効果はあり一見よさそうですが、「食する」と考えるとハムスターにとっては切り口が鋭利であり、床材としては吸水性や吸湿性の低いこともあり適していません。
キッチンペーパー、新聞紙を細かくしたもの
キッチンペーパーや新聞紙を床材として勧めている方は多いです。
コスパが良く、身近にあるものなので取り入れやすいためです。
しかし、こちらもリスクがあります。
そのまま敷いていてもハムスターがちぎってしまうことがあります。
万が一口にした時は水分を吸収しやすく、口の中に貼り付いてしまったり、水に溶けにくい素材なので飲み込むと腸に詰まる恐れがあります。
ペットシーツ
ハムスターは穴掘りが大好きなので、破かれる恐れがあります。
吸水性が良いからこそ飲み込んでしまうと体内の水分を吸ってしまい、腸に詰まります。
布
繊維に足を引っかけやすくケガの恐れがあるので「食」以前に不向きです。
土(飼育用、自然のは細菌などがあるため問題外)
砂漠に巣穴を作って生活してきたハムスターにとって最も野生に近い状態ではありますが、ニオイやカビ・ダニが発生したり、床材としては不向きです。
トイレの砂を誤って口にしてしまうこともあります。
これも腸に詰まる可能性があるので「固まる砂」は避けます。
ティッシュペーパー、トイレットペーパー
ティッシュペーパーやトイレットペーパーはキッチンペーパーと同様で吸水性が良く、おしっこの色が見えやすいのが特徴ですが、食べてしまった時は腸閉塞の可能性があります。
綿
綿は問題外です!
誤飲すると消化できず腸閉塞を起こし死亡します!
市販されていますが「絶対に」使わないでください。
事故が起こってからでは手遅れなこともあります。
ハムスターにとって安全でおすすめ床材は?
誤飲すると危険な可能性がある床材。
ではどの床材を使うのがいいのでしょうか?
市販されている床材で比較してみました。
ウッドチップ
少量なら食べても可。
安価でどこでも売っていますが「安かろう・悪かろう」なところがあります。
また、ウッドチップは他の床材と比べハムスターのみならず、飼い主(とご家族)にアレルギーを起こしやすいのでご注意ください。
ペーパーチップ
値段は高価になりますが、高品質紙を使用しておりアレルギーの心配はありません。
病気を見つけやすいのが特徴です。
販売している段階ですでにふわふわの形状で、飼い主が更にほぐして敷いてあげれば、運ぶ目的以外に口にすることはないと思います。
ハムスターにとって「食」としての魅力も無さそうです。
コーンチップ
ウッドチップよりやや高めですが、大手が扱っている割に店頭では見かけません。
小動物専門店かインターネット頼りになります。
こちらもアレルギーの心配がなく、食物なのでハムスターが口にしても大丈夫です。
強いていえば「食べ物」ですので衛生管理・掃除が他の床材に比べて大変なこと(特に夏場はコスト高めな割に腐敗が早く、結果金銭的負担がかかる)がデメリットとして挙げられます。
ハムスターにとっても飼い主にとっても良い床材を選びましょう
- ハムスターが床材を食べる時は食生活の見直しを行おう。
- 床材としておすすめなのは、市販されているもので安全性が高く、金銭的に無理のないもの。
- 危険そうなものは最初から避けるようにする(綿など危険な物が平然と売られています)。
ハムスターの床材として使っている素材にも「適」・「不適」があります。
「飼育する上で楽」、「手軽に手に入る」、「交換しやすい」などの理由がありますので、必ずしもこれが絶対というものはありませんが、それぞれ危険性も潜んでいるものです。
私はペットショップや病院の先生、ハムスター飼いの友人から「これは良い」「これはあまり勧めない」と聞いてきました。
誤飲のこと以外を考えなければ大丈夫な素材もありますが、事故は未然に防ぎたいものです。
お互い快適に末永くハムスターと暮らせるよう、細心の注意を払って床材を選びましょう。