他人に対して厳しい批判をすることを「辛口」「毒舌」などということがあります。
「毒」という言葉が入るため、「毒舌」の方がひどい内容を指す印象がありますが、実際はどうなのでしょうか。
この記事では、一歩間違えると言葉の暴力になってしまうかもしれない「辛口」と「毒舌」の意味と違いについて調べました。
辛口とは?
「辛口」とは、「辛辣なこと・手厳しいこと」です。
「辛口」は、言っている本人に悪気がないというのがポイントです。
他人から見ると少々度が過ぎているのですが、本人は正しい評価をしているつもりで、他人を傷つける意図は基本的にありません。
- 彼のコメントはいつも辛口だが、相手に対する愛を感じる。
- 辛口のレビューの方が、信頼できる。
毒舌とは?
「毒舌」とは、「辛辣な悪口や皮肉を言うこと」です。
つまり、「辛口」+「悪口・皮肉」=「毒舌」ということになります。
悪口や皮肉は、意図的に相手をおとしめたり傷つけたりするときに使われることが多いため、毒舌には悪意がこもっているといっても良いでしょう。
相手がどんなに心の強い人であっても、毒舌は許されるべきではありません。
- 毒舌家を「辛口コメンテーター」といって持ち上げるのは、よくない。
- 病に倒れても、彼女の毒舌ぶりは健在だ。
辛口と毒舌の違い
「辛口」は辛辣で手厳しいことですが、「辛口」に悪口や皮肉が加わると「毒舌」になります。
そして、「辛口」は意図せず厳しい内容になってしまっている場合もあるため、言っている本人に自覚がない場合があります。
一方、「毒舌」には意図的な悪意がこもっているため、言っている本人に自覚があります。
辛口と毒舌の線引きは難しいですが、言っている人に悪意がなければ「辛口」、悪意があれば「毒舌」ということになるでしょう。
まとめ
- 辛口は、辛辣なこと・手厳しいこと。ただし、悪意はない。言っている本人に、キツイことを言っている自覚がない場合もある。
- 毒舌は、辛辣な悪口や皮肉を言うこと。意図的な悪意がある。言っている本人に、キツイこと・相手にとって嫌なことを言っている自覚がある。
辛口には人を傷つける意図がないため、場合によっては許されますが、毒舌は意図的に人を傷つける行為であるため、内容がどうであれ許されるべきではありません。
しかし、いずれも度が過ぎれば相手を傷つけてしまうものです。
思ったことをそのまま言葉にするのではなく、一呼吸おいて相手を思いやる気持ちを持ちたいものですね。