インコ、特にセキセイインコにはいろいろな羽色があります。
インコをお迎えしようと考えたときに「どんな色の子にしようかな」と思うと目移りがしてなかなか決められない、という話は珍しくありません。
たくさんある羽色の中で特に珍しいのは「アルビノ」と言われる羽色の個体です。
アルビノは弱いというイメージが強いと思いますが、この記事ではインコのアルビノについて、寿命や値段・性別など詳しくまとめていきますね。
目次
インコのアルビノの特徴
「アルビノ」とは、メラニン色素を合成する遺伝情報が欠乏しているために、身体の色が白色・著しい淡色となっている動物のことを指します。
インコの場合は、
- もともとの羽色がブルー系の鳥がアルビノの場合は「白」
- もともとの羽色がグリーン系の場合は「黄色」
の羽色になるとされています。
このような「黄色」の個体は「ルチノー」と呼ばれています。
アルビノとされる羽色のインコの特徴は、真っ白な羽色にピンクの足・オレンジがかったクチバシと赤い目です。
ルチノーとされる羽色のインコの特徴は、黄色の羽色にピンクの足・オレンジがかったクチバシに赤い目になります。
どちらのインコもクチバシの上にある鼻が位置する「ろうまく」と呼ばれる部分の色も薄いピンクや薄い紫がかったブルーなどです。
インコの特徴のひとつである羽の縞模様はどちらの羽色でも消えてしまって表れていません。
アルビノはセキセイインコに限らず、コザクラインコ・ボタンインコやオカメインコなどにもみられる羽色です。
インコのアルビノの寿命はどれくらい
「アルビノは普通の羽色のものに比べると身体が弱くて寿命も短い」とされていますが、きちんとお世話してあげれば特にそういうことはありません。
普通の羽色のインコの寿命は(小型から中型インコの場合でアルビノやルチノーの羽色がみられることが多い種類)
- セキセイインコ 平均7年~10年
- コザクラインコ 平均8年~15年
- ボタンインコ 平均10~15年
- オカメインコ 平均15~20年
とされています。
もちろん個体差がありますからセキセイインコでも15歳近くまで生きた、とか30年生きたオカメインコの話など、「ご長寿さん」はどの種類でも出てきます。
インコの寿命に関してはこちらの記事でも詳しくまとめているので、参考にしていただければ幸いです。
アルビノの場合も、丁寧にお世話すれば平均寿命前後まで生きることは可能です。
アルビノの寿命や身体が弱いという説については様々な意見があり、実際に飼育している人の話でも「普通の羽色のものと変わりがない」という人と「少し弱い」という人がいます。
どちらも個人の感想ですから、あまり神経質になる必要はありません。
それよりも実際にお迎えしたいと考えるインコの適切な飼育について勉強したほうがいいでしょう。
インコのアルビノの値段はどれくらい?
インコの値段は羽色や模様の珍しさによって変わってきます。
原種そのものの色が一番値段が安くなっているのです。
珍しい羽色であるアルビノは同じインコであっても高く設定されています。
セキセイインコの場合でアルビノの価格は約8,000円程度から、となっています。
原種の羽色である「ノーマル」が約3,000円~と言うことに比べると、どちらの羽色も珍しいために高くなっているのがわかります。
その他のコザクラやボタン、オカメインコの場合も原種であるノーマルの羽色のものが一番価格が安く、珍しいアルビノやルチノーは高価格です。
インコのアルビノの入手方法
アルビノに限らずインコの入手方法は、
- ペットショップやホームセンターからお迎えする
- ブリーダーから直接お迎えする
の2点になります。
ペットショップなどの「お店」からお迎えする場合は、必要な飼育用品や餌なども一度に入手することができます。
お店の雰囲気が明るくて清潔、スタッフも扱っている生き物に詳しい人がそろっているところがいいでしょう。
ブリーダーからお迎えする場合は、お迎えする子についての詳しい情報も教えてもらえます。
他のたくさんの動物がいる環境ではないので感染症を患っている危険も低いでしょう。
アルビノは珍しい羽色であるので、お店の場合は仕入れ先にいないと入荷しないということがあります。
ブリーダーの場合でも親鳥がアルビノでなければアルビノのヒナが生まれる可能性は低いので必ず「アルビノがいる」とは限りません。
特にアルビノが欲しいという場合は、ネットを利用してお店やブリーダーを探す必要があります。
同じ「アルビノ」でもルチノーは比較的よくみられます。
アルビノが見つかっても値段を比べると規模の大きな「店」のほうが個人ブリーダーよりも安かったり、同じ店でも大規模店・いろんな動物を扱う店・鳥類専門店それぞれで様々になります。
値段の差は「鳥の品質」ではなく、クラミジアなどの感染症の検査代が含まれている結果であったりしますから、値段の違いで「ヒナの質」が変わるわけではありません。
店・ブリーダーどちらの場合も、鳥に対する愛情が感じられて扱っているインコの情報に詳しいところからお迎えするのが一番です。
インコのアルビノの性別の見分け方
セキセイインコの場合はクチバシの上にある鼻にあたる部分の「ろうまく」の色を見ます。
この部分の色が「青」ならオス、「ベージュ色」なら雌です。
ただしこの違いは成鳥になってからでないと出てきませんから、ヒナのうちでは性別はわかりません。
ところがアルビノ・ルチノーや同じように薄い色合いのハルクインは成鳥になってもろうまくの色は薄いピンクやベージュなので、個人で確実に見分けることは難しいです。
これらの「薄い羽色」のインコの場合、
- ろうまく全体に艶があってピンクの色合いが強い場合はオス
- 艶がなく白っぽい色だったりベージュ色の場合はメス
である可能性が高いです。
ただしこれも「個人の見た目の感覚」によるところが大きいので、確実な性別が知りたいという場合は専門機関によるDNAチェックが必要になります。
病院を通しての検査になりますから価格も病院ごとに違い、1万円程度からとなっています。
行動・卵で判別できる場合あり
お迎えしたインコがオスなら小型鳥で生後半年くらいから、中型であれば生後10か月を過ぎたくらいから求愛ダンスをしたり、餌の吐き戻しをしてプレゼントしてくれたりの行動が見られたりします。
メスなら卵を産むことがあります。
性別関係なく大切に
お迎えしようとするインコの性別が知りたいということは鳥を飼う人なら誰でも一度は考えることでしょう。
今いるインコのパートナーを迎えてあげたいとか繁殖させたいとか理由は様々考えられます。
何よりもインコは「好みの激しい」鳥なので、オス・メスそろえたから自動的にペアになるとは限りません。
相性が悪いとそれこそ大けがをするようなケンカをしますから、2羽目のお迎えにはまずお見合いが必要な鳥なのです。
コンパニオンバードとしてインコのお迎えを考える場合、性別よりも飼い主となる人とインコとの相性が最優先事項になります。
それぞれ「女の子が欲しかったのに・男の子が欲しかったのに」ということなく、ご縁があった愛鳥さんですからどちらであっても大切に可愛がってあげてください。
他のインコ同様大切にお世話をしてあげましょう
- アルビノとはメラニンを合成する遺伝子情報が欠乏しているために体色が著しく薄くなっている個体のこと
- インコではルチノーと呼ばれる羽色もアルビノの一種である
- アルビノの寿命は他の羽色の個体に比べて短いということはない
- 入手方法は、ペットショップやホームセンターor個人ブリーダーになるが、アルビノは珍しいのでどちらの方法でも常にお迎えできるとは限らない
- アルビノは他の羽色に比べると高価である
- アルビノの性別鑑定は個人では困難、確実な識別は専門機関によるDNA鑑定が必要
アルビノは珍しい羽色なので高価なインコですが、愛らしい性質や頭の良さはは他の羽色のインコと何ら変わることがありません。
ご縁があってアルビノインコをお迎えすることになったら「身体が弱いのではないか」「すぐに死んでしまうのではないか」と怖がらずに大切にお世話してあげてください。