動物園にいる毛の白いクマを、皆さんは何と呼びますか?
多くの方は「シロクマ」=「ホッキョクグマ」と認識していると思いますが、詳しく調べてみると両者には意外な由来があることがわかりました。
そこでこの記事では、こだわり始めるときりがない「シロクマ」と「ホッキョクグマ」の違いについてまとめました。
シロクマとは?
「シロクマ」とは、その名の通り体毛の白いクマのことです。
ホッキョクグマの別名として使われることもありますが、もともとは先天性色素欠乏症(アルビノ)で体毛が白いクマのことを「シロクマ」と呼んでいました。
実際、上野動物園では、アルビノのツキノワグマを「シロクマ」、極地に住む白いクマを「ホッキョクグマ」と呼んで同時期に展示していたことがあるようです。
ホッキョクグマとは?
「ホッキョクグマ」は、北極に生息する白いクマです。
ホッキョクグマは地肌が黒く、白く見える体毛はよく見ると透明です。
毛の中が空洞であるため、光を乱反射して白く見えるのです。
そして、ホッキョクグマは、北極に住む白いクマのみを指す言葉で、アルビノのクマに対して使われることはありません。
英語だと「polar bear(直訳すると「極地のクマ」)」なので、より分かりやすいですね。
シロクマとホッキョクグマの違い
シロクマは、アルビノも含め体毛の白いクマ全般のことです。
一方、ホッキョクグマは北極に生息する白いクマのみを指します。
日本の動物園では、「シロクマ」と「ホッキョクグマ」の2つの呼称を併記していることも多いので混乱しがちですが、英語では「polar bear」を使うことが一般的なようです。
なお、アルビノの「シロクマ」と「ホッキョクグマ」の違いは、鼻の色や目を見ればわかります。
アルビノのシロクマは体毛だけではなく鼻や目の色素も薄いため、鼻は白~薄ピンク色、目はピンク~赤い色です。
おそらく、肉球の色も黒ではなく、鼻と同じように白~ピンク色だと思われます。
一方、ホッキョクグマは、鼻や目が濃い黒色です。
肉球も黒色です。
そして見る機会はほとんどないと思いますが、地肌も黒色です。
まとめ
- シロクマは、体毛の白いクマ全般を指す。日本では、ホッキョクグマの別名で使われることも多い。
- ホッキョクグマは、北極に生息する白いクマのこと。
中国では、アルビノのパンダが発見されたこともあるそうです。
パンダは、ツキノワグマやホッキョクグマと同じ食肉目クマ科なので、白いパンダも「シロクマ」といえるかもしれませんね。